夜勤専従という働き方は、その名の通り夜勤を専門に働く勤務形態です。病院などの24時間体制で運営している医療機関に勤務する場合、常に患者の状態を見守る必要があるため、夜勤が発生します。通常は、交代制勤務で日勤と夜勤を繰り返すシフトで働きますが、人によっては家庭の事情などで夜勤に入れないケースも少なくありません。そのため、夜勤は人手不足になりがちです。その際に、夜勤の人員を確実に確保するために採用されるのが夜勤専従看護師です。夜勤は拘束時間が長く体力的に厳しいイメージがありますが、その分給料が高いなどのメリットもあります。特に需要が高いのは、救急外来やICUのある病院です。
夜勤専従で働く際の雇用形態は多岐に渡ります。まずは、常勤として夜勤専従で働く方法です。病院に所属するため、給料は固定給となります。安定して長期間働ける点がメリットです。次に、パートやアルバイトなどの非常勤で働く方法です。融通が利くため、自分のペースで働ける点がメリットです。夜勤に入った回数で給料が決まるため、勤務数が多ければ多いほど給料も高くなります。
また、副業として夜勤専従で働くケースも少なくありません。単発や月1~2回程度の勤務になることが多いようです。あくまで副業なので、本業の他に収入を得たい看護師に人気の働き方です。あるいは、派遣として働く方法もあります。派遣会社に登録し、数ヵ月程度の決められた期間を夜勤専従看護師として勤務します。職場が定期的に変わる可能性がある点が、他の働き方と大きく異なる部分です。
このように、常勤以外にも様々な雇用形態が用意されており、人それぞれの生活スタイルに合った働き方を選べます。
常勤の夜勤専従看護師が1ヵ月の間に勤務する回数は9~10回程度です。常勤の場合、基本給に加え、各種手当や賞与、夜勤回数に応じた手当が支給されます。一方、非常勤は勤務回数に応じて給料が支払われる仕組みなので、待遇面を考慮すると常勤の方がメリットは大きいといえます。ただし、常勤はダブルワークが認められていない点を考慮しておく必要があります。なお、各種保険については非常勤であっても勤務時間に応じて加入できます。
常勤と非常勤では、同じ夜勤専従であっても待遇面で大きな違いがあります。どのような働き方が自分に合っているかを検討し、ベストな選択をしてください。待遇面を重視し、安定的に働きたいのであれば常勤がおすすめです。